自然派まさべえ

隙間時間を大切にしています。自然散策が好きです。

「大阪府観光スポット」

 <久し振りの投稿>

王仁墓を見に行った話。

王仁(わに)は応神天皇の時代に辰孫王と共に百済から日本に渡来し、千字文論語を伝えた古事記日本書紀等に記述される伝承上の人物。

何故なら儒学の縁で台湾を含め中国の研究者や学生も訪れるらしいが、考古学上の史料は一切なく、朝鮮においても、文献資料も考古学資料にも王仁は一切登場しないからだ。

王仁仁墓>

文政10年(1827)枚方招提村の家村孫右衛門が王仁博士を顕彰するため皇族の有栖川宮の筆になる「博士王仁墳」の碑を建立。

皇室をも用いた権威付けは増幅され、やがてここが本当にに王仁の墓のようになり、地元でも自分たちを王仁の子孫だと思っている人達もいる。

つまり伝承では、百済に渡来した漢人であるとされるが王仁が伝えたとされる千字文が、王仁の時代には成立していないことなどその実在性は証明されておらず、王仁は伝説上の人物と見るべきだろう。

儒学者並河誠所が作り上げた王仁碑の建立であったが「王仁の墓」は河内周辺にたくさんある王仁伝承を受けて次第に既成の事実のようになっていった。

千字文は、千の異なった漢字四語による250句の詩で形成され一文字の重複もなく見事な韻で読み上げたもの。

「親戚故旧(親戚縁者や古くからの知り合い)」「徳建名立(徳がたしかに定まれば名声も上がる)」などの熟語がある。

敷地は綺麗に整備されている。

韓国の国花であるムクゲが植えられていて、原色の建屋も良く似合っている。

善隣友好館と名付けられた休憩所には王仁の生地という韓国南西部,全羅南道霊岩郡の「王仁廟」の写真などを展示し毎年4月に開かれる「王仁文化祝祭」の様子も紹介されています。

<観光名所>

韓国からの観光旅行や修学旅行でここに立ち寄る人も多いらしい。

金鍾泌元首相が立ち寄り、ヤマモモを植樹したのだそうだ。

休憩所脇には「千字文」の一節を刻んだ記念碑があり、その後ろから真っ直ぐに伸びる木は孔子が好んだという楷(かい)という木です。

中国山東省の孔子廟から種子を持って来たらしく、それが発芽したものだという表記があり大阪の論語普及会がこの木の種を寄贈し、地元住民らでつくった「王仁塚の環境を守る会」のメンバーが種をまき苗から育てた。

現在、この碑の周りに約30本の木があり、陽当たりが良ければ楷の木は高さ25m程の大木に成長。

以上をまとめると、おに墓と呼ばれた石が昔からあって、それを朝鮮半島から論語千字文をもたらしたという王仁博士のお墓だと言って、いろいろと建てられたっていう感じ。

<まとめ>

単なる伝承が歴史の事実として捉えられており、「歴史は作られる」過程が目の当たりにし、驚かされる。

【動画】ワニの墓 https://youtu.be/ds-j1-sF_MM

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